むじなそばってどんなそば?その歴史と由来、おすすめのお店も紹介します。
ポイント
むじなそばの発祥と歴史
むじなそばの由来
むじなそばの特徴
むじなそばの食べ方と魅力
目次
むじなそばの発祥と歴史
むじなそばは、山梨県の甲府市周辺で食べられている郷土料理です。もともとは、野山で獲った猪肉や山菜を使った汁物として、江戸時代にはすでに食べられていたと言われています。
その当時は、猪肉や山菜を煮込んで、そこに油揚げや天かすを加えただけのシンプルな料理でした。しかし、昭和時代には、そばを加えて「むじなそば」と呼ばれるようになったと言われています。
江戸時代のむじなそば
江戸時代のむじなそばは、山梨県の山里で暮らす人々の日常食でした。
当時の山梨県は、豊かな自然に恵まれていましたが、交通や通信手段が不便で、食料の入手が困難な地域もありました。そのため、山菜や猪肉などの身近な食材を使った料理が、主食として食べられていました。
むじなそばも、そんな山里の食文化のひとつとして、広く親しまれていたと考えられます。
昭和時代のむじなそば
昭和時代になると、交通や通信手段の整備が進み、山梨県にも外食文化が広まりました。
しかし、山里の食文化を守りたいという思いから、むじなそばを提供する店が、甲府市周辺を中心に、増え始めました。
また、そばが普及するにつれて、そばを加えることで、より食べ応えのある料理にすることができることから、むじなそばにそばを加える店も増えました。
こうして、むじなそばは、山里の食文化を守りつつ、新たな形として、現代に受け継がれているのです。
むじなそばの由来
むじなそばの由来には、いくつかの説があります。
山菜や猪肉をたくさん食べた後に、そばで胃を落ち着かせるために食べられたという説
この説は、江戸時代のむじなそばが、あくまでも日常食であったことを示しています。
江戸時代の甲府藩の武士たちが、出張や遠征の際に食べていたという説
この説は、むじなそばが、山梨県の武士階級にも愛されていたことを示しています。
戦後の食糧難の時代に、安価で栄養のある料理として食べられるようになったという説
この説は、むじなそばが、戦後の食糧難の時代に、庶民の間で広まったことを示しています。
いずれにしても、むじなそばは、山梨県の豊かな自然や歴史、文化に根ざした料理と言えるでしょう。
むじなそばの特徴
むじなそばは、山梨県の甲府市周辺で食べられている郷土料理です。その特徴は、以下の4つが挙げられます。
具材
むじなそばの具材は、猪肉、油揚げ、天かす、山菜(ほうれん草、ワラビ、モミジガサなど)が一般的です。
猪肉は、脂身と赤身のバランスが良く、旨味がたっぷり詰まっています。油揚げは、香ばしさとコクがプラスされます。天かすは、サクサクとした食感と旨味がアクセントになります。山菜は、季節によってさまざまな種類が使われますが、ほうれん草やワラビ、モミジガサなど、山梨県でよく食べられる山菜がよく使われます。
つゆ
むじなそばのつゆは、醤油、みりん、砂糖で味付けされた、あっさりとした味わいです。
醤油の旨味とみりんの甘みが、具材の旨味を引き立てます。砂糖が、つゆにコクをプラスします。
そば
むじなそばは、茹でてから、つゆに入れて温めて食べます。
そばは、山梨県産のそばを使うことが多いです。山梨県は、そばの産地として有名で、良質なそばが栽培されています。
むじなそばの食べ方
むじなそばは、通常、丼に盛って食べます。
つゆに浸かった具材やそばを、一緒にすすっていただきます。
また、山梨県では、むじなそばを、おにぎりや漬物と一緒に食べるのが一般的です。
むじなそばの魅力
むじなそばの魅力は、なんといってもそのシンプルな味わいです。
猪肉や山菜の旨味がたっぷり詰まったつゆと、ツルツルとした食感のそばが、絶妙にマッチします。
また、ボリュームがあるので、満足感も得られます。
山梨県を訪れた際には、ぜひ一度、むじなそばを味わってみてください。
むじなそばのカロリー
むじなそばは、ボリュームがあり、満足感のある料理です。しかし、カロリーが高いので、食べ過ぎには注意しましょう。
参考
むじなそばのカロリーは、そばの量や具材の量によって異なりますが、1人分あたり約700kcal程度になります。
そばは、100gあたり約300kcalです。油揚げは、1枚あたり約200kcal、天かすは、100gあたり約250kcalです。
また、だし汁や醤油、みりん、砂糖などの調味料のカロリーも加算されます。
むじなそばのカロリーを抑えるには、以下の方法があります。
- そばの量を減らす
- 油揚げや天かすを減らす
- 低カロリーなだし汁や調味料を使う
また、むじなそばを食べるときは、主食とおかずを分けて食べることをおすすめします。むじなそばは、主食のそばと、おかずの猪肉や山菜、油揚げ、天かすから成り立っています。主食とおかずを分けて食べると、カロリーを抑えつつ、栄養バランス良く食べることができます。
例えば、むじなそばと一緒に、野菜サラダや味噌汁を添えてみましょう。野菜サラダや味噌汁には、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
むじなそばと組み合わせることで、栄養バランスをより良くすることができます。
むじなそば のレシピ
むじなそばのレシピは、地域によって多少の違いがあります。しかし、一般的には、以下の材料と作り方で作られます。
材料(2人分)
そば | 2人分 |
油揚げ | 1枚 |
天かす | 適量 |
だし汁 | 600ml |
醤油 | 大さじ2 |
みりん | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1 |
材料みると「きつね」と「たぬき」を合わせたみたいなおそばですね♪
作り方
- 油揚げは1cm角に切る。
- 天かすは、フライパンで乾煎りしておきます。
- だし汁を鍋に沸かし、醤油、みりん、砂糖を加えて、ひと煮立ちさせます。
- 油揚げと天かすを加えて、温めます。
- そばを茹でて、4のつゆに入れて、器に盛り付けます。
むじなそばが食べられるおすすめの店
むじなそばを提供する店は、今は甲府以外にも点在しています。というか由来である甲府のお店でもむじなそばは今やマイナーなようでメニューから消えているところが多いです。
その中でも、特におすすめの店を紹介します。行ける範囲にある方はぜひ食しにお出かけください。
むじなそば 東京浅草
浅草「長寿庵」 むじなそば 850円
むじなそば 青森市
そば処吉田屋 むじなそば 750円
最近では、むじなそばをアレンジしたメニューを提供する店も増えています。むじなそばとは呼んでないようで寂しいですが・・・。
例えば、きのこや野菜をたっぷり使った「野菜たっぷりそば」や、トマトやバジルを加えた「トマトバジルそば」などがあります。
自分の好みに合わせて、いろいろなむじなそばを楽しんでみてください。
年末年始や夏休みに自分で挑戦してみても楽しそうです。
まとめ:むじなそばってどんなそば?
聞きなれない「むじなそば」を紹介しました。ポイントをまとめておきます。
- むじなそばは、山梨県の甲府市周辺で食べられている郷土料理。
- 江戸時代には、野山で獲った猪肉や山菜を使った汁物として食べられていた。
- 昭和時代には、そばを加えて「むじなそば」と呼ばれるようになった。
- 具材は、猪肉、油揚げ、天かす、山菜(ほうれん草、ワラビ、モミジガサなど)が一般的。
- つゆは、醤油、みりん、砂糖で味付けされた、あっさりとした味わい。
- そばは、山梨県産のそばを使うことが多い。
- 食べ方は、通常、丼に盛って、つゆに浸かった具材やそばを一緒にすすって食べる。
- むじなそばの魅力は、なんといってもそのボリュームと旨味。
- 猪肉や山菜の旨味がたっぷり詰まったつゆと、ツルツルとした食感のそばが、絶妙にマッチする。
- カロリーは高めなので、食べ過ぎには注意。
- むじなそばを提供する店は、今は甲府以外にも点在している。
- 最近では、むじなそばをアレンジしたメニューを提供する店も増えている。
むじなそばがメニューにないお店も増えています。近所や旅先のお蕎麦屋さんで見つけてみてください。散歩や旅の1つの楽しみになるかもです^^