アサーティブネススキルは、自分の心に素直に正直に率直に表現できる技術です。
とはいえ、相手の気持ちを考えずに攻撃的に表現することではありません。自分の考えや思いを的確に伝えるということです。
習得することで、心のモヤモヤが晴れて人間関係も円滑にうまくいくようになります。
人間関係と深く関わるストレス
私たちは親しい人たちと触れ合うことで、悩みを解消したり、気持ちをラクにすることができます。
しかし、その一方で、人間関係のトラブルは強いストレスになっていることを、誰しもがなんとなく気づいているはずです。
ストレスから鬱などを起こすこともあり、そうした人間関係の問題点を洗い出し、整理して解決していくことで、常に良好な人間関係が築くことができます。
友達関係でも、ある日は良好な人間関係で仲良くしていたのに、些細な言葉や行動で無視されたり、絶交となるケースもありますが、それもストレスから、相手のことに配慮できない行動になります。
コミュニケーションギャップ
夫婦、親子、友達など、分かり合っている、気持ちが通じ合っていると思っていたのに、実はお互いの気持ちのズレが広がり、色々なことが上手くいかなくなり、気持ちが落ち込んでいくことがあります。
例えば、共働きの夫婦で、ふと気づくと分担していたはずの家事も奥さんばかりがやっていたり、さらに旦那さんの母親から『嫁らしいことができていないから、息子が可哀想だ』などと聞かされることがあれば、二人の関係への不信感が強まるでしょうし、気分も落ち込みます。
そのようなことに気づいたときには、言葉がキツくなりすぎないように注意しながら、お互いの想いを、なるべく率直に話し合ってみることです。
先にあげたように、問題点を洗い出しながら、どんな軌道修正が可能か、もとのような関係に戻すことができるか、新しい人間関係をつくり直していったほうがいいのかを、見極めていきましょう。
人間関係技術の不足
人間関係を考える上で、見過ごせないのは、人間関係が上手く持てない、そういうことが技術的に苦手だというケースです。
自分に自信が持てずに、人と関わるのが苦手だという人は、相手について、この人は何を考えているのか、こんなことを言ったり、やったりしたら気を悪くするのではないか、引いてしまわないかと考えてしまう心理状態にあります。
そして、相手の気持ちが十分に分からないと、自分の気持ちを表に出せないと思い込み、自分の殻に閉じこもってしまいがちです。

アサーティブネス(アサーション)技術を身につけよう
アサーションという言葉は聞きなれているかもしれません。アサーティブネスも同じ意味です。
会話の相手も自分も傷つかないようコントロールしながら、上手に自己主張をする技術です。社会人になったら人間関係のあらゆる場面で知っておいたほうが良い技術でもあります。
ポイント
何か自己主張したいことがあるとき、まず相手の気持ちはかまわず、非常に強い話し方を考える。
次に、自分の都合はひとまず置いて、非常に弱い話し方を考えてみる。
【例】サラリーマンで、すでにいくつもの案件を抱えていて、とても忙しいときに、上司から新しい仕事やプロジェクトを任される運びになったとする。
強い話し方
『ねこの手も借りたいほどに忙しいときに、こんな規模のプロジェクトまでやれっていうんですか』
弱い話し方
『はいはい、わかりました』と無抵抗に受け入れてしまう
次に、その中間のバランスのとれた言い方を考えてみましょう。
『今はとても忙しいので、そのプロジェクトはもう少しだけ企画を練ってから着手したいと思います』
『そのプロジェクトはぜひ引き受けたいので、今、抱えている仕事の配分を見直していただけないでしょうか』
などと、相手の立場や気持ちも考えながら、きちんとした自分の主張を相手に伝えられる、そうした言い方があることが見えてくるはずです。
アサーティブネススキルを習得して人間関係を良好に保つ技術を身に付けるまとめ
アサーティブネススキルがわかる本がたくさん出版されています。
理解しやすくマンガになっているものもあります。楽しく学んでストレスフリーな人間関係に役立ててみてください。